チョリンの日記

思い立ったが吉日

MOTOトレインについて

25年前に北海道ツーリングで利用したMOTOトレインだが、調べてみたら記憶が間違っていることが多々あった。せっかくなので、それも含めて日記に残しておこうかと。

 

 

まずは間違った記憶から。

 

特急北斗星に連結されたMOTOトレインが上野駅をまだ明るいうちに出発して、青森駅で別の列車に連結し直されてから函館駅に向かう。青森での停車時間が1時間近くあったので、深夜の青森駅前で居酒屋を探して一杯やりながら腹ごしらえ。青函トンネルを通って函館駅に到着したのは翌日の10時台だったと思う…

 

'96.7の時刻表を調べてみたら実際はこうだ。

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連結されていたのは北斗星ではなく急行八甲田。片道25,590円もしたんだなぁ… 。

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上野発は22:16。青森には翌朝の9:09に到着。

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青森駅から進行方向が変わるので、前後を入れ替える為にMOTOトレインを連結し直す。列車は快速海峡83号に変わり青森を9:39に出発し、函館着は昼過ぎの12:29だった。

 

どうすればこれだけ間違った記憶になるのかな。青森駅での停車時間(連結し直し所要時間)は30分、既に朝になっている駅前で飲んでるハズはない。あの居酒屋の記憶は何だったのだろう。言われてみればバイクを積んだあと上野駅近くで一杯やって、更に出発してから車窓からの夜景を見ながら乾杯し直した記憶が甦ってくる。

 

 

バイクの積載方法もまた面白かった。貨車とホームの高さが15〜20cmくらい違っていたと思うが、ドアの幅ほどあるアルミのラダーを設置して係員の補助のもと一気に押し上げる。車内に入ると同時に直角に方向転換。たしか、一箇所からの搬入で前後に振り分けられた気がする。車内にも係員がいるので立ちゴケの心配は無かった。

 

固定作業は全て係員が行う。直立状態でフロントフォークの三又と床面に設置されたレールをベルトで固定。ベルトを締めるとサスペンションの反発だけでバイクが立っている。更にバイクのシートに厚めのゴムシートを置いて、その上からベルトをかけて床面と固定。これでリアサスの反発も利用できる。つまり、荷物を積んだままのバイクがスタンドを使わずに立った状態で運ばれるのだ。固定用のベルトが左右に末広がりになるので、既に固定されたバイクの真横には停められない。車内では貨車と並列にバイクが千鳥で3列並んでいた。

 

話が前後するが、ホームへのアクセスは不忍口の脇の上野公園通りから。公園口に向かう坂を登り始めるくらいの場所に普段は使われていないであろう資材搬入用と思われる出入口があって、『MOTOトレイン受付』っぽい案内表示が控えめに出てたと思う。入口でバタバタした覚えがあるので、たぶんそこで改札。中に入ると天井が低い地下道を歩いて行くような感じ。足元は多少凸凹していた気がするが、そのまま高低差無しでホームに入場できた。函館駅での記憶は残念ながらほぼ皆無。

 

事前通達の注意事項としてガソリンタンクを空にしてから積載するとあった。出来るだけガソリンの残量を少なくしてから上野に向かったが、乗車前に検査があった記憶はない。もしかしたら残量を聞かれたかもしれないが、聞かれたとしても口頭での申告だけで済んでいるハズ。結構緩い時代だったな。

 

 

MOTOトレイン運行開始時は青函トンネル開通前で、最初の2年間は青函連絡船がルートに入っていたらしい。それはそれで面白そうだ。'86年〜'98年の夏休みだけの運行だったそうだが、利用できたことは本当にラッキーだった。上野駅のホームを荷物満載のバイクを押しながら歩いているときに浴びる一般客の視線は、そこでしか味わえないある種の快感でもある。また復活してくれれば良いのにな。

 

あぁ、俺にはもう載せるバイクが無いのか…