チョリンの日記

思い立ったが吉日

8日目 壮大過ぎる道北一帯

昨夜は天の川がバッチリ見えた。ただ、真冬に清里で見た夜空の方が星が多く見えた気がする。やはり天体観測は空気が澄んでる冬ですな。

 

今日は一路日本最北端の地へ。内陸を北上するか日本海側を北上するかで迷った末、内陸を選ぶことにした。日本海オロロンラインはバイクでも走ったし、鰊御殿以外は何もない延々と続く海岸線でモロに横風を喰らう。北海道ツーリングのときは前を走るバイクが斜めになりながら直進しているのを見て、そこで初めて自分も斜めになっているのに気が付いた。それくらい横風が強い。前日の留萌を考えると軽のワンボックスではそれなりの覚悟がいる。しかもあの道はネズミ捕りもやってたりするからね。

 

昨日道の駅を探しながら走ろうと思っていた士別と名寄は飛ばして、美深から国道40号線に戻る。美深のあたりも最も好きな場所の一つ。ただただ真っ直ぐな国道とか、だだっ広い雰囲気とか、うまく言えないけど北海道らしさが溢れてる。キタキツネの親子にも会えた。そう言えば昔来た時はやたらと列車の駅に寄ってたけど、あれはまだ道の駅が少なかったからからかな。当時の写真は駅舎と一緒に写ってるものが多かった。

 

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途中で寄った朱鞠内湖。湖畔でキャンプもできる。

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ダム湖とあってか、ホントに水辺ギリギリにキャンピングカーを停めてる強者もいた。

 

 

音威子府駅に立ち寄ってから国道40号線日本海側へ。海までは出ないで稚内へ向かう。宗谷岬へ行く車は275号線からオホーツク海へ出るか日本海オロロンラインで北上するかのどちらかだと思った。ならば自分は内陸の道を…と改めてそう決める。日曜日ということもあり案の定40号線は交通量も少ない …というか誰も走ってない。信号も無い代わりに、コンビニはおろかトイレも自販機も無い道が延々続く。時々来る対向車とすれ違う瞬間に緊張しながら、小一時間走ったところで「そういえば音威子府を出たとき以来、左のドアミラー見てないなぁ」なんて気付く始末。延々と走り続けていても、その雄大な景色が飽きさせない。

 

サロベツ原野に近づいたあたりで牧草を運ぶトラクターとトラックに追いついた。前方が開けたところでトラックが追い越し開始。自分もそれに付いて、そのままトラックを抜かす。すると、いつの間にか追いついていた後続車2台も自分を抜き去る。一瞬にして5台の順番が入れ替わるなんてことも北海道ではままあることだ。

 

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宮の台展望台からのサロベツ原野の眺め。奥の方に広がる原野が勇ましい。天気はあいにくだが、むしろその壮大さを演出しているような気がする。それにしても南西からの風が強い。海沿いを走らなくて正解だった。まあ、最終的には海に出るのだが…

 

 

日本海に出たらしばらく走って野寒布岬へ。

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ここは立ち寄るだけにして、稚内市内で5回目の給油を済ませてから日本最北端の地を目指す。相変わらず18km/L前後をキープ。途中、宗谷岬の5kmくらい手前で『宗谷丘陵』なる看板を発見。そういえば少し手前から無数の風車が見えていたので、ちょっと寄り道してみることにした。

 

これが正解。いやいや、大正解!

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なんとも気持ちの良い場所じゃないか。ここでも天候に恵まれた。前回の北海道ツーリングの時の自分もそうだったが、多くの人は日本最北端の碑を目的地にして大変な思いをしながら走ってくる。だからその周辺は寄り道しようなんて考えないのかもしれない。いや待て、もしかしたら走ってるかも。どのみち天気が悪くて記憶には無いが。でも今日は来て良かったな、ココ。北海道で一番好きな場所になったよ。

 

が、しかし、道が途中で通行止め。そこから『白い道』の看板通りに脇道へ入ってみると…

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なるほど、白い道だ。白い砂利道かと思ったら、調べてみるとホタテの貝殻を砕いて敷き詰めてあるらしい。

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たしかに貝殻。再利用できない貝殻を観光に生かしているんだとか。実際この道はかなりアップダウンがあるのに自転車や歩いてる人もいたし、若い女性三人組が停まって写真撮ってる姿も見かけた。草原の向こうにオホーツク海、丘陵地に立つ無数の風車、緑の中の白い道、確かに映えるポイントではある。

 

 

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そして日本最北端の地、とうとうここまで来てしまった。朝は荒れてたようだが穏やかな海に迎えられて良かった。碑の更に北側は、前回の北海道ツーリングの時やったからもういい。

 

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すぐ隣にある歌が流れる碑。そういえば昔来た時、行く場所行く場所で歌が流れてた。函館の売店ではサブちゃん、襟裳岬では森進一、富良野ではさだまさし、ってな具合にさ。今はどうなのかな? あんまり観光施設寄ってないからわかんない。

 

 

ここからはまだ走った事のないオホーツク海沿い。道幅広く雄大な景色が広がる快適な道。少し南下して道の駅『さるふつ』へ向かう。ホテルがあって入浴だけでも大丈夫らしい。今夜はここで一眠り… と思ったけど風が強すぎる。海に面して陸側は何も遮るものが無い。すぐ近くには延々と広がる牧草地で牛を放牧してたり、ここで飼ってるんですか?ってくらい普通に野生の鹿の群れが草を頬張ってたりする。明日の朝、海から昇る太陽を期待して選んだのが裏目に出た。

 

仕方ないので風呂だけ入って30kmほど先の道の駅『北オホーツクはまとんべつ』へ。なに、北海道では30分くらいで着く距離だから大したことはない。

 

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北海道に来て2回目のロータリー。到着してみるとやや内陸寄りでクッチャロ湖に程近く、駐車場も広くて建物も新しい。風はあるが、もちろん『さるふつ』よりは穏やかなのであった。

 

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目の前にあっあ案内看板がやけにデカい。大した観光場所は無さそうだが、点々と表示されている『◯◯宅』ってのが何か気になる…

 

8日目の移動距離 : 367.1km

走行距離トータル : 2,682.1km