15日目 北海道ロス
前日に青森行きのフェリーに乗ったら、そのまま全線高速で一気に自宅まで帰るつもりだった。距離的には一日で帰れるが、途中で車中泊することになるだろうから帰るのは4連休最終日になる。時間帯によっては大渋滞が待ってる可能性大。そこまでして早く帰りたいとは思わないので、せっかくだから龍飛岬まで行ってみようかと。青森はたぶん北海道以上に来る機会が無いと思うので、津軽半島と津軽平野を目に焼き付けていこうかと。
とりあえず下北半島西側を南下。野辺地を抜けて、下北半島と津軽半島の間にある夏泊半島へも行くことに。これがあっという間に周れてしまう。まだ感覚が北海道のままだ。言っちゃ悪いが、夏泊半島なんてただのコブみたいなもんだな。でも、北海道でずっと左に海を見てきたからか、右手に見える海が何か新鮮。
夏泊半島先端の大島を望む。
青森市内を抜けて国道280号線に入る。地図で見るとバイパスらしき広い道と、海沿いを走る道。どちらも280号だったので海沿いを走ることにした。これがまた変な道路で、確かに龍飛岬の行先表示はあるのだが延々と港町を抜ける様な両側に民家が建ち並ぶ狭い道。何でこれが国道なの? って感じ。その後バイパスが合流してきてからは景色が開けて道幅も広くなる。また北海道感覚が戻ってきたが、壮大とか雄大というよりはのどかな感じがする。
もっと変な道はコレだ!
階段国道。噂には聞いたことあるが、一度見てみたかった。正直これ目的で龍飛岬を目指したのもあるんだけど、やっぱりなんか笑える。
これが国道。見頃になった紫陽花の中をご婦人が歩いて上がってきて息をハァハァ切らしてる。なんか色っぽいというか、ちょっとエロかった。龍飛岬は残念ながら霧で真っ白。何も見えなかった。
十三湖方面へ少し南下して山を登ると、雲の上の眺望台があった。龍飛岬方向を望むと分厚い雲が、これじゃ何も見えないハズだわ。
西側は晴れてて、遠くに小泊岬も見える。
にしても、津軽半島はコンビニも自販機も無いところだなぁ。
日本海沿いに南下して道の駅『十三湖高原トーサムグリーンパーク』で一服。ちょうど津軽平野が始まるあたり。展望台があるので昇ってみよう。
津軽平野が遠くに広がる。たぶんこの先こんなもんじゃない景色が待ってるハズ…
んー、イマイチか?
展望台の2階部分からの滑り台、楽しそう。どうりで小さい子供を連れた家族げ多いわけだ。
道の駅を出て『コメ・米(マイ)ロード』という道を走ってみる。両側に田んぼが広がる真っ直ぐな道。北海道では畑ばかりだったので、これはこれで気持ちいい。田植えの時期に水田が広がっている状態で走ってみるのも良さそうだ。途中のスタンドで11回目(だったかな?)の給油をした。
しばらくして直線道路に飽きて平野を横切るように日本海側へ向かってみるも、イマイチ道がくねくねして方角がわかりづらい。結局、鯵ヶ沢を目指して日本海に出た。気温30℃超え。走ってても暑いだけなので、千畳敷で海を眺めながら風に当たってきた。
こんなところまで車で入れる。
まあ、別に大したことのない岩場の風景だ。
あとは男鹿半島を回ったら秋田あたりからサクッと帰るかなー、なんて思ってる(この時点では…)。新潟の柏崎から由利本荘の手前までは日本海を北上したことあるので、一応自分の中では北陸と東北は制覇した感がある。これ以上行くと日本一周しかねないからな。
千畳敷を出てから何かおかしいと自覚した。走りながら考え事をしたりして、大して景色も見てない。ただ淡々と走り続けてる。気付いたら男鹿半島を通り越してしまう始末。これはアレだ、北海道ロスってやつ? 何かこう脱力感にも似た喪失感がある。
後から思えば、十三湖の道の駅から見た津軽平野の景色に感動しなかった時点でこの旅は事実上終わっていたのかもしれない。このままとっとと横浜まで帰ろうかと思った。そんな矢先に陽が傾きかけた日本海が見えた。低いところに雲はあるが、水平線近くに雲は無い。最後の夕陽が日本海に沈むのを眺めてから帰ることにしよう。
と、いうことで、旅の総決算は由利本荘市の道の駅『岩城』で一風呂浴びてから、贅沢ヱビスをやりながらの日没鑑賞となった。
15日目の移動距離 : 508.5km
走行距離トータル : 5,790.5km